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      ベッドでの起き上がり介助方法





 ここでは、脳卒中による片麻痺の患者さんを例にとって考えていきましょう。


・援助のポイント


 1.正しい動作をアドバイスする


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 過剰に努力した起き上がりがみられるような片麻痺には、まず頭を上げ、麻痺のない側に寝返るようにして肘に体重をかけて起き上がるような動作のアドバイスが有効です。
そのためには、ベッドの位置も大切です。
利き腕が使いやすいように麻痺のない側にスペースを空けておくようにしましょう。
片麻痺でなくても手で引っ張って起きようとするとあごが上がり、かえって起き上がりにくくなります。
起き上がりを介助するときには、最初に頭を起こすことから指導しましょう。



 2.動作の方向に沿って力を加える


 動作を援助するときには介助を受ける人の動く方向に沿って力を加えていくことがポイントです。
背中の上部にあてた手で無理に引き起こすような力を加えるのではなく、動きの方向を導くようにします。
これを「動作の誘導」といいます。
方向が正しければ驚くほど少ない力で起き上がらせることができます。
したがって、動作の正しい方向を知ることが介助の基本となります。
そして、ある程度上体が起き上がってきたら力を抜いて介助を受ける人自身の力で起き上がってもらうようにすることも大切です。



 3.介助を受ける人の協力を得るようにする


 移動動作の介助をするときに共通していえることですが、介助を受ける人の意に反して行う介助は非常に疲れます。
声をかけて協力を得ることは介助の基本です。
とくに起き上がりの援助には大きな力が必要なので、介助を受ける人の協力があるかないかでその労力が大きく違ってきます。
頭を持ち上げてくれるだけでどれだけ介助者が楽になるか実験的に体験してみることをお勧めします。



 4.起き上がったらできるだけ座っていてもらう


 座位は寝た状態から立位や歩行に至る中間的な姿勢であるとともに、日常生活を送る上での基本的な姿勢でもあります。
 したがって、良好な座位姿勢の獲得はあらゆる疾患のリハビリテーションにとって重要です。
起き上がることができたら、できるだけ日常を座位で過ごさせたいものです。



起き上がり動作介助方法の動画


 
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