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      筋ジストロフィーのリハビリについて


 筋ジストロフィーのリハビリテーション



3.下肢機能評価

 日常生活動作能力に下肢機能を中心とした移動能力は重大な影響を及ぼす。下肢・体幹を中心とした総合的な運動能力障害の評価法としては、Vignos、Swinyard(表8)、New York大式、上田式などが提案されてきた。わが国では、これらをもとに障害度設定の妥当性とその経過期間の検討から作成された厚生省障害度分類(表9)が用いられている。下肢機能障害度と年齢の関係を図12に示す。
 先に述べたように、DMDでは幼児期にやや遅れて歩行を開始し、その後徐々に動揺性歩行などの異常歩行を呈し、歩行能力低下をきたしてくる。歩行能力喪失の原因として、単に下肢の筋力低下のみでなく、股関節・膝関節の屈曲拘縮、足の内反尖足変形が大きく関与している。つまり、筋力が良好に保持されていても、股・膝関節に屈曲拘縮や足部の変形が認められる症例では早期に歩行不能となる。
 尖足変形は初期の段階より徐々に生じ、股・膝関節の変形はステージWの段階で急に増強してくる。歩行能力を喪失させないために下肢の筋力を維持し、股関節・膝関節・足関節の変形を極力予防することが重要であるが、この変形の予防は非常に困難な課題である。

表8 Swinyardの分類
 




図12 移動能力を中心とした障害度ステージと年齢との関係





表9 厚生省研究班ステージ分類(機能障害度)








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