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遠位型筋ジストロフィー(autosomal recessive distal muscular dystrophy
)
a)三好型遠位型筋ジストロフィー
<病因・病態>
本型は徳島大学の三好和夫名誉教授によって最初に報告された。常染色体劣性遺伝をとり遺伝子座は第2染色体単腕(2p13)にあり、その遺伝子産物はジスフェルリン(dysferlin)と名付けられた。この蛋白が細胞膜に局在することは免疫組織学的染色で証明されており、診断のスクリーニングに役立つ。このジスフェルリン遺伝子変異と蛋白の欠損は肢帯型筋ジストロフィー(LGMD2A)でも見いだされている。肢帯型と診断された症例の中で、このジスフェルリンがどれくらいの頻度で欠損しているのかはまだ不明である。
<臨床症状>
臨床症状は20‐30代に下腿(とくに下腿後部のヒラメ筋や腓腹筋)から侵されるので、歩行の異常で気付かれる(図40)。進行は速いものでは発症後10年程で車椅子生活となる。おなじ家族の中でも症状に差があるといわれている。この病気では心臓や呼吸器は侵されにくいので生命的予後はよいとされている。
図40 三好型遠位型筋ジストロフィー
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