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排尿は一日に数回以上あり、我慢できにくいことが多く考えられます。

排尿の都度トイレに行くことは介助者が十分に確保されていない場合には介助者に大きな負担をかけかねません。

このような場合、男性であれば手持ち式収尿器を使うと簡易に採尿できるので、きわめて便利です。

女性の場合は陰部構造上遣いにくいのですが、受尿口の形態によっては使いやすいものもあります。


本人の上肢が利用できれば、収尿器を利用することにより、排尿動作の自立につながることも十分期待できます。


1． しびん


尿意がある場合や時間によって排尿できる場合には簡易な採尿方法です。

尿を溜めておくと臭気が残りますので、排尿後はすぐに処理をする必要があります。

トイレに汚物洗い用の水栓がついていると便利です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　男性用しびん


立位やベッド上のみでなく、車いす上などあまり姿勢に依存しないで使えるという特徴もあります。


男性用、女性用がありますが、男性でもペニスが埋没していたり、極端に小さい場合は女性用を使うとよいでしょう。　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　女性用しびん

材質は、ガラス製、プラスチック製、ステンレス製などがあります。

尿の色や量を観察する場合は前二者が適しています。

軽さで求めるならプラスチック製ですが、固定して使う場合は安定が悪くなります。


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　ピップ コ・ボレーヌ 女性用尿器





２．受尿部・畜尿部分離型


受尿部と畜尿部がチューブでつながっているタイプです。

受尿部は男性用と女性用があり、排尿の都度自分で当てたり介助者に当ててもらったりする場合と、当てたままにする場合があります。


主としてベッド上で使用し、高低差を利用して尿を畜尿部に導きますので、畜尿部は低い位置になければ流れません。　　　　　　　　　　　　　　　男性用

また、チューブの途中が受尿部より高くなっても尿が逆流してくる原因になります。


畜尿部の容量を考えれば、数回の排尿を溜めることができ、臭気もさほど問題になりません。

夜間複数回の排尿をする場合や、後始末の介助が１日に１〜２回程度の場合などは便利です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　女性用
自分で当てられる場合は、受尿部の取っ手を持って当てます。

はめたままにする場合は、臥位で身体が動かない場合に限定されます。

女性の場合には受尿部の当て方にコツが必要で、うまく当たっているようでも臀部（おしり）側に流れてきたりしがちです。


　安楽尿器DX男性用 本体;乳白色

　安楽尿器DX 女性用




３．自動吸引型


受尿部・畜尿部別体型で、電動ポンプで吸引するものです。


排尿を検知するセンサーがあり、排尿するとポンプが自動的に吸引する方法と、自分でスイッチを押して排尿時にポンプを動かす方法があります。


受尿部を排尿時に身体に当てるタイプと常に装着しておくタイプがあります。



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