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              マットレスについて


 電動ベッドの「マットレス」。

 なんとなく簡単に選んでいませんか?

 実はマットレスの選び方ひとつで床ずれができたり、運動能力が低下したりしかねません。

 その人その人の状態に応じて適切なマットレス選びをおこないましょう。


(1) マットレス選びの考え方


 マットレスを選ぶ際に、まず「硬さ」について考えます。


 マットレスが硬いと、体圧が分散しにくく、身体を自分で動かしにくい人や、感覚障害がある人などは、お尻(仙骨部分)や肩甲骨部分や踵(かかと)部分などに床ずれ(褥瘡)ができやすくなります。

 柔らかく、包まれているようなマットレスは、体圧分散性が良く、床ずれ(褥瘡)もできにくい半面、身体がマットの凹みに沈み込んで、暑くて蒸れやすく動きにくい状況になります。


 また、ウレタン製マットレスなどを利用する場合には発汗によるムレが気になることがあります。
 この対策として通気性を良くしたポリエステル繊維の特殊構造のマットがあります。



 全身状態が悪いときや床ずれ(褥瘡)の程度に応じて、期間を限定して使用することもひとつの方法です。



 また、各マットレスは、「長さ」や「幅」、「厚さ」が異なるため、ベッドとの適合を考慮して選択する必要があります。

 ベッドメーカーのマットレスの中から選ぶ必要はありません。
 ベッドとマットレスのメーカーが異なっていても大きさが合っていれば使えます。


(2) マットレスの材質



 マットレスは、大きさや厚みだけでなく、材質が多様で、

@ポリエステル、
Aスプリング、
Bウレタンフォーム、
Cエアーやウォーター

などがあり、それぞれの材質により違いがあります。




 1.ポリエステル(硬め〜やや硬め)

 ・通気性、通水性、抗菌性に優れている。

 ・身体の沈み込みが少なく、安定している。

 ・背上げ機能に対応している。

 ・波形の形状のものは当たって痛いこともある。

 ・洗いやすい


 繊維で構成されているクッションは洗浄しやすく、厚みも薄くしやすいという利点がありますが、相対的に固めです。
 だからといって、この繊維性のマットレスの上に布団を敷いたりすると、ベッドの背上げをしたときに問題になったりします。






ボディ コンディショニング マットレス(フランスベッド)






 2.スプリング(普通〜やや柔らかめ)

 ・通水性に優れ、振動が伝わりにくい。

 ・端っこが沈み込みやすいものがある。

 ・背上げ機能に対応できないものがある。





ライフトリートメントマットレス/フランスベッド










 3.ウレタンフォーム(やや柔らかめ〜柔らかめ)

 ・褥瘡予防の効果あり。

 ・蒸れやすいものがある。

 ・柔らか過ぎると体を動かしにくい。

 ・端っこが沈みやすいものがある。

 ・洗いにくい


 ウレタンは弾性に富み、圧力を分散させやすい材質です。
 しかし、失禁すると中まで尿がしみ込み、臭いがとれず簡単に洗浄できないという欠点があります。




ネムロール マットレス(フランスベッド)








 4.エアーマットレス(柔らかめ)

 ・エアーセルにより体圧を分散させる。

 ・静止型と波動型がある。

 ・変形拘縮がある場合、マットレスが薄いと底付きを起こす。

 ・体動しにくい。

 ・蒸れやすい

 ・一般的に背上げは30度までといわれているが、背上げ対応しているものもある。


 「エアマットレス」は空気圧を常に管理する必要があります。
空気の入り過ぎは圧力が強く、また少ないと底付きして褥瘡(床ずれ)ができやすくなります。



 5.ウォーターマットレス(柔らかめ)

 ・セルの中に水を入れたもの。

 ・体圧分散効果が大きい。

 ・船酔い現象を起こすことがある。

 ・変形拘縮がある場合、マットレスが薄いと底付きを起こす。

 ・水の入れ替えが大変。






電動リクライニングマットレス「ルーパームーブ」(フランスベッド)







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